私だけではなく誰しも同じだと思いますが、ビジネスをしているとコミュニケーション能力の大切さを感じる場面によく出会います。
最近ではこんな事例がありました。

あるソフトウェア(いわゆるソリューション)を提供している企業が、私宛に連絡してきました。
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当社では、これこれこういったソフトウェアの販売を行っていますが、ぜひ貴社にも取り扱っていただきたいと考えています。
資料をお送りしますのでご検討をよろしくお願いします。
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数日後、資料が送られてきました。
内容を読んで、初期コストがかからなければ採用する候補にはなるという印象を持ちました。

それから数日後、同社から電話が入りました。
その女性の営業?は自社が販売しているシステムに関して資料の特定のページを指示しながら説明を始めました。

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当社のシステムはお客様の営業規模によって価格構成が異なるため、小規模なお得意先でも導入しやすくなっています。
またオプションとしてこれとこれとこれが選べますので、必要な機能だけをお使いいただけるため経済性に優れています。
さらには・・・・・
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この間3分〜5分くらいでしょうか、まくしたてるように一方的に話してきます。
私は事前に資料を読んで確認したい事があったのですが、この段階までこちらが質問するタイミングが全くありません。
相手の話に間が空いた瞬間にこちらから尋ねました。

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(私) えっと、資料の裏表紙に書かれている端末台数についてですが・・・
(相手) [私の質問を遮るように] はい、その件に関してはこれこれこういう事で、台数よって料金が異なってきます。
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私はまだ質問していません。
端末台数についての何が知りたいのかを何も伝えていません。
私はこの段階でこの女性に質問をする事をあきらめてそれ以上の説明を断り電話を切りました。

この女性は自社の製品の利便性や優位性を少しでも多く相手に伝えようとした結果、このような説明を行ったはずです。
しかし、その相手である私は全く好印象を持たなかったし、この製品を採用したいという気持ちにもなりませんでした。
その原因はコミュニケーション能力の欠如であり、またコミュミケーションという事に対する理解不足もあったはずです。

そもそも、自社の製品に関する説明を一方的に行うなら人間が電話をかけてくる必要はありません。
動画サイトにでも説明動画をアップロードしておいて、これを聞いてくださいと伝えればそれで済む話です。
あえて人間が電話をかけてくるのは、そこにコミュミケーション、すなわち"双方向性"を認めたからではないでしょうか?
であるなら、その電話口の相手との"対話"をしながら進めなければ意味がありません。

営業担当者が顧客と商談をする場合、優秀な人物ほど自分が話をする割合が少ないと言われています。
自分が2割、相手が8割というのが理想らしいですね。
ここでも80:20の法則が生きています。