やっぱりレベルの高い人は違うな と実感した事を読者のあなたと共有したいと思います。
感謝するスキルという話です。

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食事の際に親が子供に向かって話をしています。

「お米や野菜は農家の人が汗を流して作ったのよ。感謝して食べなさい。」

「この魚は漁師の人が船に乗ったり海に潜ったりして命がけで獲ってきたんだよ。残さず食べなさい。」

子どものいる多くの家庭で親が子供に教育するのはこういった内容ではないかと思います。

私自身も食材や料理に対する感謝とはそういった事だと思っていました。
しかし、感謝のスキル上級者は違います。

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例えば、これから昼食にお寿司を食べようとしているとします。
その際、感謝のスキル上級者はこんな感謝をします。

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・このカツオが食べられるのは漁業者が沖へ出て獲ってきてくれたからだ。(漁師・漁業者に感謝)
・漁業者が沖へ漁に出られるのは、漁船を作った人がいるからだ。(船大工など漁船を作った人たちに感謝)
・船大工が船を建造できたのは、材木やエンジンなど部品を加工した人がいるからだ。(漁船の材料・部品を用意した人に感謝)
・漁師が漁に行けるのは、燃料を精製したり産油国から運んできた人がいるからだ。(原油の採掘や運搬関係者に感謝)
・燃料が使えるのは、産油国でパイプラインなどプラントを作った人たちがいるからだ。(原油プラント関係者に感謝)
・海で獲れた魚が食べられるのは、流通のしくみがあるからだ。(市場や運送業者に感謝)
・魚が流通するのは、トラックがあるからだ。(運転手やトラック製造に関わった人に感謝)
・トラックで魚を運べるのは、道があるからだ。(道路を作った人に感謝)
・道が作れるのは、重機など機械を作った人たちのおかげだ。(建設機械の関係者に感謝)
・魚を調理できるのはガスや電気があるからだ。(ガスや電気事業者及びその関係者に感謝)
・魚からお寿司が作れるのは、包丁やまな板などの道具があるからだ。(キッチン用具を作った人に感謝)
・そのキッチン用具を作るための道具を作った人に感謝。

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・この米が食べられるのは、これを作った農家がいるからだ。(農家に感謝)
・農家が米を作れるのはトラクターや田植機などの農業機械があるからだ。(農業機械を作った人に感謝)
・農業機械があるのは、それを作るための工作機械やそれが置いてある工場があるからだ。(製造設備や工場関係者に感謝)
・農家が米を作れるのは、肥料を使ったからだ。(肥料を作った人に感謝)
・農家が美味しい米を作れるのは、品種改良などの研究を進めている人がいるからだ。(研究者に感謝)
・米を作るための用水路を作った人たちに感謝。

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・このお寿司が食べられるのは、板前さんが作ってくれたから。(料理人に感謝)
・醤油や酢など調味料を作った人にもその設備にも感謝。
・今食べているこの店舗を設計した人や作った人に感謝。

こうやって突き詰めていくと、人がお寿司一人前を食べられるようにするために実に数万人もの人が関わっている事が分かります。
自分も感謝のスキル上級者を目指してもっと思慮深く感謝をしたいと感じさせられた時間でした。