先日経験したちょっと珍しいトラブルをご紹介します。

以前からご利用いただいているお客様から、無線LAN接続の注文をいただきました。
このお客様は自営業をされていて、自宅内事務所へ別の部屋に置いてあるルーターからケーブルを引いてインターネットを利用していましたが、将来的にスマートフォンやタブレット端末などの利用も視野に入れ、無線機器を増設したいという事で今回の作業依頼となりました。

利用中のパソコンはデスクトップ機で子機は内蔵されていないため、事前に親機(アクセスポイント)と一緒によさそうなモノを準備。
この選択が後に大きな問題発生の原因となります。

用意したUSB無線子機を付属のCDを使ってパソコン本体にインストールし、親機の側面に印字されている暗号化キーを打ち込みます。
インターネット接続できる事を確認して作業終了。
ここまでは特に問題のない、難易度も高くない一般的な作業でした。

その後数日経過してお客様から連絡が入りました。
接続を無線に切り替えた翌日、パソコンの電源を入れると見た事のない、青い背景に英語のメッセージが表示される画面になってしまったとの事。

"青い背景に英語のメッセージが表示される" 現象はブルースクリーンと呼ばれ、原因がソフトの場合とハードの場合の両方とも考えられるちょっと厄介なトラブル。
作業の翌日に発生したという事なのでその作業に起因すると考えるのが自然です。
それから数日後、状況を確認するため、再びそのお客様を訪問しました。

○無線LAN変更作業後の状況
・とにかく通信が遅い。
・朝、PCを起動させてもインターネットがつながらず、再起動させてやっとつながる状況。
の2点が主な問題点との事。

実機で確認すると、30%程度と電波状態が非常に悪い数値を示しています。
確かにしっかりした鉄骨の建物なのですが、親機は同じフロアの隣の部屋に設置されているのでここまで減衰するほど電波障害が生じるようにも思えません。
実際にiPadで確認してみると70%以上と実用上問題ないレベルを表示していました。

これは明らかに無線子機に何らかの問題がありそう。
型番で検索したところ、やっぱりそうか。
あえて機種名は記載しませんか、さまざまな掲示板などでトラブルが報告されている機種でした。
私はお客様に状況を説明し、別の製品を調達すべく家電店に向かいました。

交換した子機は問題なく動作して事なきを得たのですが、どんな製品であれ、機器を選ぶ際は最低限ネットで評判を確認する程度の事は必要だと痛感させられた出来事でした。