タブレット型多機能端末

ここ数カ月で、タブレット型携帯端末が各社から続々と発売されている。
ソニーが9月に2機種を同時発売、またアマゾンも画面は7インチながらiPadの半額以下という価格設定の製品を発表した。
これよりも早く販売を開始したAcerやonkyoなど各社の製品もあり、販売合戦は熾烈を極めている。

この製品、標準ではキーボードもなく、一見どうやって使うのかが分かりにくい印象を受けるが、実際に使ってみると、これがとても便利。
私の場合はiPadを使っているのだが、一度使い始めたらもう2度と手放せないとさえ感じる。

言うまでもないが、何といっても軽くて携帯性に優れている。
そしてバッテリーの稼働時間が従来のノートPCなどに比べて格段に長い。
そのため、使わない時はスリープ状態にしておき、使いたい時にすぐに使う事ができる、すなわち電源を切る必要がない。

GPSを内蔵しているため、車に取り付ければそのままカーナビになり、電車内に持ち込めば路線案内になり、徒歩ならそのまま地図になる。
また電子書籍も数多くの種類が販売されており、オンラインでそのまま購入できるし、何冊入れても重くならないため、好きなだけ本を持ち運べる。
例えば待ち合わせの空き時間も全く気にならない。
自分の家に届かない地域の折り込みチラシを見たり、また投資をしている方なら現在の株価や為替の状況もリアルタイムで確認できる。
オプション品を用意すればテレビを見る事もできる。

私はあまり利用しないのだが、ゲームのアプリケーション(アプリ)も相当に充実している。
ショップの店頭で、搭載されており重力センサーの機能をフルに活用したレーシングゲームをやってみた事があるが、こんな小さな機器でこれだけのグラフィック再現能力があるのが信じられないくらいの映像だった。

現時点ですでに数十万のアプリが用意されていて85円から購入できるというのも素晴らしい。
アプリを購入するためのストアに行ってみると分かるのだが、すでに購入して使用している方々のコメント(レビュー)を読む事ができるようになっているため参考になる。
私はこれまで、PCサポートを展開する中で多くのお客様と接してきたが、PCはネットとメールくらいしか使わないという方も多かった。

そういった人たちからすれば、何もパソコンを購入しなくてもこのタブレット型多機能端末で十分である。
操作も直感でできるようになっており、一般的な操作であればマウスより簡単である。

また価格も非常に魅力的だ。
すでに一部のオークションサイトなどでは、輸入モデルで画面サイズ * 1,000円程、また国内メーカーのものでも10インチで16,000円程度で販売されている。
実際には快適に使うのに必要なオプション品が別売りになっている場合もあるようだが、それでもノートパソコンよりも手軽に購入できる価格になるはずだ

現時点でもパソコンは一般家庭に相当普及しているが、これまでパソコンの購入を見送ってきた家庭でもこの機器の魅力が伝われば購入を検討する余地は十分にありそうだ。
つまりこのカテゴリーの機器がテレビ並みに普及する可能性が出てくる。
自分が使って便利なだけではなく、とても大きなビジネスチャンスを秘めている魅力的な製品である事は間違いない。