今年のお正月、ネットで注文した高級おせちが注文時に指定した期日に届かなかったり、届いたものも画像とは大幅に異なり内容が少なかったり腐敗しているなど酷い状態だったという事件があった。
テレビでも流れたようなのでご覧になった方もいたかもしれない。
私もネットの記事で見たのだが、注文時の写真の通り容器が9分割されていて食材がギッシリと詰め込まれているはずが、届いたモノは4分割でしかも中身がスカスカの状態。
まあ作ってしまったのはともかくとして、こんな商品をよく顧客宛に発送するという気持ちになったなあというくらいのモノだった。
その後、販売した企業の社長が辞任したと発表されたり、この商品の販売を仲介していた企業が代金を返金した上でお詫びの品を送ると発表するなどしてこの騒ぎは決着したようだ。
あるサイト上に、この料理を販売した飲食店の社長にインタビューしたとする記事が掲載されていたのを読んだが、それによれば、当初予定していた数量を大幅に上回る注文が入り、その全部を正常に納品する事ができないであろう事が事前に分かったが(まとまった金額の売上になった事もあり)断り切れずに受注してしまい、その結果がこれだといった事を語っていた。
この行動を一笑に付す事は簡単だが、私の見方は少し違う。
私自身は今回のような "冷静な第3者から見れば余りにお粗末な結果" を招くような愚かな事をしていまう経営者はそんなに珍しくないと感じている。
一例を上げれば、以前私が勤務していた企業の社長がそうだった。
その企業は当時の社長が1人で始めて、それが次第に2人3人と増えていき、ピーク時は全部で30人近くになっただろうか?
当然収入もそれなりに増えていたはずで、その社長は自分は成功を収めたのだと気持ちが高ぶっていたのだろう。
当時、その企業は輸入ソフトウェアの販売及びそのソフトウェアによるシステム構築などの業務を行っていた。
好景気を背景にそれなりの利益も出していた。
ただ販売していたソフトウェア製品自体は他社が輸入しており、これが不満だったようでその製品の日本総代理店の立場を手に入れようと画策、間に大手商社を入れて、それまで付き合いのあった会社を裏切るような形で強引に自社を直接の輸入先とする契約をしたのだった。
毎月の最低購入金額といった危険性の高い内容も含まれていたが、絶対に販売権が欲しいと考えていたようで傍目には無謀とも思える契約だったと思う。
ところが、ソフトウェアの輸入販売については社内になんのノウハウもない素人同然の集団に、ぶ厚いマニュアルやソフトウェア製品の日本語化といった非常に専門性が高くかつボリュームのある作業を高いレベルでこなせるはずもなく、それでも社長はプライドがあったのか自社での作業にこだわり日本語とはいえないような全くおかしな文章のパンフレットを配ってしまったり、さらには製品の価値を過大評価したのか競合する製品の3〜10倍もの価格設定にしてしまった。
その結果どうなったかはここに書くまでもないだろう。
企業の規模に見合わない多額の資金を失う事になってしまった。
人間って自分の身の丈を知り、それに合った行動をしないととんでもない事になるという事を学んだ出来事だった。
新年のニュースを見て、昔の事を思い出したので書いてみた。
テレビでも流れたようなのでご覧になった方もいたかもしれない。
私もネットの記事で見たのだが、注文時の写真の通り容器が9分割されていて食材がギッシリと詰め込まれているはずが、届いたモノは4分割でしかも中身がスカスカの状態。
まあ作ってしまったのはともかくとして、こんな商品をよく顧客宛に発送するという気持ちになったなあというくらいのモノだった。
その後、販売した企業の社長が辞任したと発表されたり、この商品の販売を仲介していた企業が代金を返金した上でお詫びの品を送ると発表するなどしてこの騒ぎは決着したようだ。
あるサイト上に、この料理を販売した飲食店の社長にインタビューしたとする記事が掲載されていたのを読んだが、それによれば、当初予定していた数量を大幅に上回る注文が入り、その全部を正常に納品する事ができないであろう事が事前に分かったが(まとまった金額の売上になった事もあり)断り切れずに受注してしまい、その結果がこれだといった事を語っていた。
この行動を一笑に付す事は簡単だが、私の見方は少し違う。
私自身は今回のような "冷静な第3者から見れば余りにお粗末な結果" を招くような愚かな事をしていまう経営者はそんなに珍しくないと感じている。
一例を上げれば、以前私が勤務していた企業の社長がそうだった。
その企業は当時の社長が1人で始めて、それが次第に2人3人と増えていき、ピーク時は全部で30人近くになっただろうか?
当然収入もそれなりに増えていたはずで、その社長は自分は成功を収めたのだと気持ちが高ぶっていたのだろう。
当時、その企業は輸入ソフトウェアの販売及びそのソフトウェアによるシステム構築などの業務を行っていた。
好景気を背景にそれなりの利益も出していた。
ただ販売していたソフトウェア製品自体は他社が輸入しており、これが不満だったようでその製品の日本総代理店の立場を手に入れようと画策、間に大手商社を入れて、それまで付き合いのあった会社を裏切るような形で強引に自社を直接の輸入先とする契約をしたのだった。
毎月の最低購入金額といった危険性の高い内容も含まれていたが、絶対に販売権が欲しいと考えていたようで傍目には無謀とも思える契約だったと思う。
ところが、ソフトウェアの輸入販売については社内になんのノウハウもない素人同然の集団に、ぶ厚いマニュアルやソフトウェア製品の日本語化といった非常に専門性が高くかつボリュームのある作業を高いレベルでこなせるはずもなく、それでも社長はプライドがあったのか自社での作業にこだわり日本語とはいえないような全くおかしな文章のパンフレットを配ってしまったり、さらには製品の価値を過大評価したのか競合する製品の3〜10倍もの価格設定にしてしまった。
その結果どうなったかはここに書くまでもないだろう。
企業の規模に見合わない多額の資金を失う事になってしまった。
人間って自分の身の丈を知り、それに合った行動をしないととんでもない事になるという事を学んだ出来事だった。
新年のニュースを見て、昔の事を思い出したので書いてみた。