最近、とあるネット起業家の方の無料オンライン講座を受講する機会に恵まれた。
そして、併せてその起業家本人及び仲間がその人たちのメンターとスカイプを使ってセミナーを受けている音声を聞く機会にも恵まれた。

そのセミナーは、販売の極意というテーマで進められていた。
そのメンター氏は年間数億円を稼いでいるというから、間違いなくビジネスで成功している人の一人であろう。
そういった人物が語る販売の極意とはどのようなものなのか、音声を聞く前から非常に興味があった。
しかし、その販売の極意は意外な内容だった。

そのMr.Xなる人物が語る販売の極意とは、本物の人間になる事だという。
つまり、営業のマニュアル本に書かれているようなセールストークをマスターしたり、消費者の心理を学んでいかに買いたくなるような文言を考えるかという小手先のテクニックなどではなく、人間として本物になる事が必要だという。

私はこの話を聞いて、俗な表現ではあるが目からウロコが落ちた気がした。
確かに長期間に渡ってビジネスで成功している人のほとんどは非常に人間的に立派で魅力のある人ばかりだ。

一時的に成功してある程度の利益を出している経営者は多いが、人間的に本物でない人はやがてその資産を失う結果になっているのではないだろうか?
実際に私がこれまで関わって来た経営者の一人もそのようになっているし、北海道や岐阜で食肉の偽装をしていた企業の社長などはその典型的な例だと言えるだろう。

人間、オーナー社長など人の上に立って意のままに人を動かせるようになると、大切な事を忘れてしまうのではないだろうか?
その大切な事とは、自分自身もお客さんから常に評価の目にさらされているという事だ。

小規模な企業、特にオーナー社長の企業では明らかに理不尽な事や違法な行為を社員に強要している社長は少ないないのだろうが、そういった事をしている企業はやがて巡り巡って顧客から相手にされなくなるはずだ。
人に与えたモノを自分で受け取るという宇宙の法則があるからだ。

れが、本物の経営者と一時的にしか成功できないニセ経営者を分ける要素なのだろうと思う。
セミナーを聞いて、どこに行っても通用する本物の人間になりたいと心底思った。