インターネットには多くの活用法がある事はここに書くまでもないでしょう。
その活用法の中でもここ数年で増えているのは、ビジネスのノウハウを教えるというネット塾と称するものです。

ネットを活用して収入を得る方法はいろいろありますが、どのような手法でどういったテクニックを使うと儲かるのかというノウハウを提供する非常に多くの商材がネット上で販売されているのはご存知の方も多いと思います。

ネット塾は、そういった単なる文書を販売するのではなく、一歩踏み込んで具体的にスカイプやメールを使って指導してくれるというのが一般的で、そういった指導を受けてネットで多額の収入を得られるようになったという話も聞きます。

そういった塾の中で、最近トラブルになっているという事例があります。
これはFX(外国為替証拠金取引)で利益を上げる事を目的とした塾で、受講希望者は参加費を支払って会員になり、その後その塾の主宰者から送られるメールに従って取引をすれば利益が出るという事を謳い文句にしたものでした。

FXは為替の変動を利用して利益を上げるものですが、ご存知の通り為替の変動は各国経済、政情不安、原油価格、自然災害など複数の要素で変動するものであり、どんなに経験を積んだプロのディーラーでもこの動きを完璧に予測できるはずはありません。

にも関わらず、その塾の主宰者は 始めてFXを行う素人でも勝率100%などと宣伝してその塾への加入を促していました。
アフィリエイトシステムを使った販売では、高額な成功報酬を設定し、内容も確認しないで報酬目当てに販売に走った人もかなりの数いたようです。

FXの場合株の現物取引と異なり、証拠金として預けてある金額の何倍もの取引ができます。
これは、為替が自分の予測どおりに動けば少ない資金で大きな利益を出す事ができますが、反対に動いた時はそれだけ損失が大きくなる事を意味していて、いってみれば借金で用意したお金を運用しているようなものなのです。

その主宰者の言葉を信じた受講生が、メールの指示に従って取引した結果、数百万〜1千万以上という多額の損失を出し、一部の人は自己破産に追い込まれたという話がネットの中で話題になっています。

投資は自己責任ですから、そんな人物の言う事を鵜呑みにして大切な資金を失ったとしても誰も責められませんが、人間の欲望と弱みによって、ついいかがわしい内容の塾であるにもかかわらず言葉巧みに誘われるというのはありえる事です。

こういった行為が違法なのかも分かりませんが、多額の損失を被った一部の被害者が訴訟の準備をしているという話もあります。
読者のあなたも怪しい塾に引っかからないようにくれぐれもご注意下さい。

なお、この記事はネット上の複数の掲示板やブログなどを参考にまとめたものであり、損失を出した本人に直接取材したものではない事をお断りしておきます。