私が住む群馬県地方はこの時期が田植えの最盛期です。
シーズンオフは空き地のようになっている田んぼに水が張られて、田んぼとしての役割を始める時期でもあります。

田植えをしている光景を見て、そもそも、なぜ田植えをしなければならないのか って考えた事ありませんか?

あんな面倒な事しなくても、種を直接田んぼに撒いたのではダメなのか? っていう疑問を持つ人がいるかもしれません。
もちろんそれで米が作れればどこの農家でもそうしているはずです。

稲というのは元々東南アジアを中心とした熱帯の植物なのです。
なので当然ですが暑いところが好きなのです。

日本で米を作ろうと思ったら、寒くなる10月までに収穫しなければならない事を考えると種を撒くのは必然的に5月頃になります。

日本の米どころである東日本ではこの時期、気温が低すぎて種を直接田んぼに撒いても発芽しないのです。

植物は発芽する時に大きなエネルギーを使います。
ですから、種を発芽させるために苗床を作りそれをを高温に保つ必要があるのです。

一旦発芽した苗はそれほど高温でなくても生育するので、その時期に田んぼに植えれば問題なく成長するという訳です。

先人が考え出したこの栽培方法があるからこそ、ここ日本でも米の栽培ができ、毎日おいしいご飯が食べられるという訳なんです。

栽培技術を考案した先人や水を引くために水路を掘った人など、米が我々に届くまでに関わっている全ての人に感謝してご飯をいただきたいものですね。