残念な事ですが、通信回線やプロバイダなどインターネット関連のサービスや機器を販売している企業の中には、悪徳と評価されてもしかたないやり方をしているところが少なくありません。
知識のない人たちを対象にした "インチキコンサルタント" 的な会社もあり、実際に私がサポートで訪問した中でも数多くのトラブル事案がありました。

回線を契約(切替)すればパソコンをプレゼントするという手法があります。
確かにパソコンは届きます。
しかし、それは前の持ち主が使わなくなって回収に出したものをタダ同然で引き取ったようなものであり、中にはディスプレイにタバコのヤニがべったりと付着していたものさえありました。
私は自分の経験から事務所などで業務で使われているパソコンの寿命は約6年ほどと考えていますが、プレゼントとして届いたパソコンは明らかにその期間を過ぎていて事実上のゴミ同然の代物でした。

また、ある事務所ではバックアップがあれば安心ですよと勧誘され、同じNTT東の回線を2重に契約していました。
確かにトラブルに備えて回線を2本引いておくという考え方は存在します。
しかし、その場合は別の企業が提供する回線を用意するのが常識です。
同一企業の回線の場合、その企業の通信設備に障害が発生した場合、2本とも使えなくなる可能性が高いからです。これではバックアップの意味が全くありません。

高齢の夫婦世帯でパソコンやスマートフォンを使っていないのに、電話で勧誘されたとの事で光回線を引いている家庭もありました。これなどは形を変えた振り込め詐欺といっても過言ではありません。

こういった被害に遭わないためには、それなりに知識のある信頼できる人に相談する事です。
普段からそういった人や会社を探しておく事をお勧めします。
電話を受けてもすぐに応じないで、本当に安くなるのか、切り替える事で条件が悪くなる事はないのか、慎重に検討する事が必要です。
そして、最終的に切り替えた方が有利になるという判断になった場合、その電話をかけてくる代理店ではなく、その提供会社に直接申し込む方が有利な場合がほとんどです。