先日、とある農業機械販売会社に問い合わせた時の事。

(女性) はい、○○社○○営業所です。

(私) もしもし、現在そちらで購入したトラクターを使っていて、型番はXX-1234です。
   これのロータリーの爪(※1)を交換したいので、適合する型番を知りたいのですが?

(女性) ではこちらで調べて用意しておきます。

私は買うとは一言も言っていない。
あくまで対応する部品の型番を尋ねているだけなのだ。

相手は部品を交換したくて型番を尋ねているのだから購入希望なのだろうと勝手に思い込んでこのように答えたのだろうが、私はこの営業所からその製品を購入するつもりはなく、ネットで購入するしようと思っていたのだ。

もし私が社員を評価をする立場の人事担当者なら、今回の電話応対は0点にするだろう。
尋ねられた質問を理解して、それ以上でもそれ以下でもない的確な内容を答える、これが私が考えるコミュニケーションの基本であり、それを実践する事はさして難しい事ではないはずだ。

なまじ"気のきいた答えをしたい" などと考えると、先走って冒頭のような的を得ないピント外れの回答になってしまう事が多い。
相手から訊かれた事のみをできる限り的確に答える、これを意識しているだけでコミュニケーション力はかなり上がると思う。
(※1)トラクター後部のロータリーに付いている土を掘り起こす部分