パソコンサポート業を始めて10年以上になります。
この間、全国に展開している大手業者の契約社員として活動したり、量販店のサポート担当者として活動したり、同時に自営業として直接の対応もかなり行ってまいりました。
これらの経験の中で明確に言える事、それは、"全国展開している大手業者や家電量販店にパソコンサポートを依頼してはならない。"という事です。
以下に理由を述べます。

まず全国展開の大手業者は国内各地にサポートの拠点を持っている事になっていますが、実際にはそのほとんどは私のようにその地域で活動している自営業者や一般の大学生などです。
いわば外注です。

各自が都合の良い時間帯を申告するなり、自分の対応できる作業を希望するなどして訪問者が決まります。
つまり誰が担当するか分かりません。

後日、別の作業を依頼する際、前回の担当者が来るとは限りませんので、お客様のパソコン事情を知らない担当者が作業をする事になり、レベルの低い作業員の場合、これがトラブルの原因になる場合があります。

また、事前にお客様の希望や作業内容を電話で確認する(ヒアリングと呼んでいます)のも別の担当者が行いますので、伝達ミスが生じる場合も少なくありません。
実際に私が訪問した例では、インターネットの設定をするのにプロバイダの契約書類がないとか、もっとひどいのになると、接続するための回線そのものが用意されていなかった例もありました。
このように1件の訪問案件に数人の担当者が関わる事になるため、コストが高くなり、当然それが料金に反映されます。

また家電量販店も基本的には同じです。
私が関わった事があるので国内最大手のY社です。
ここの場合、当時PCサポート専門の子会社があり、その会社が実際に作業を担当する会社と契約していました。
実際に作業するのはその会社が契約した技術者でした。
つまりは曾孫ですね。
そこまで下がってくるまでに、お客様が支払う金額が少しずつ抜かれ、作業者が受け取るのはわずか4割でした。

どちらの場合も作業毎に料金が細かく決められていて、プリンターをUSB接続するといった簡単な作業でさえ数千円を支払わなければなりません。

地域で活動しているサポート業者もさまざまですが、多くの場合は時間外や緊急対応なども融通がききますし、料金も作業単位で細かく請求するというところは多くないと思います。
一度注文を頂いたお客様からは再度利用して欲しいですからね。

お客様が支払う金額も量販店よりも安く済むはずです。
それでも最終的に受け取る額は直請の方が多いですからモチベーションにもつながります。
モチベーションにつながるとは、より質の高いサービスが提供できるという事です。

パソコンサポートを依頼するなら地域のサポート業者、しかも個人で行っているような小規模なところをおすすめします。