芸能ネタを扱うのはこのブログの趣旨に沿わないし私自身もさほど興味はないが、今回はビジネスという観点で考えてみたい。

別の記事でも書いたように、芸能人が貴社を取材して当社ウェブサイトに掲載しますという勧誘を受けたのだが、驚いたのはその料金。
営業担当者いわく、記事の掲載や取材そのものは無料で一切の料金は発生しないが、掲載された場合に自分のブログに記事のリンクを張ったり、印刷して事務所に掲載するなどの2次利用が考えられるので肖像権料として毎月9,000円*12カ月の108,000円が必要です。との事だった。

起業家と芸能人の対談記事が広告など他の収入を生み出すとは思えないので、この金額が今回の企画による売上額となるのだろう。
両者の取り分は分からないが、これを芸能事務所側とサイトの運営側で分け合う事になるはずだ。

以前、お笑い系芸人が所属している芸能事務所の経営者に直接話を聞いた事があるのだが、その人によると芸能人は単価によってランク分けされており、トップクラスでは1時間当たり50万円〜100万円にもなるとの事だった。
今回勧誘された企画に登場しているのは、過去に1曲だけヒットした女性歌手や、若い時に生徒役でドラマなどに出演していた俳優、また過去にアイドルとして活躍していた男性タレントなどだが、いずれも現在ではブラウン管(薄型パネル)から姿を消している人たちだ。

それでも40代以上なら一度は名前を聞いた事があるはずだし、だからこそ対談したいという需要があるのだろう。
都内から群馬県内まで来て対談するとなれば丸1日近くの時間は必要になるはずだ。
それを考えると驚くべき安い金額である。
本人の収入は一体ピーク時からどれくらい下がっているのか・・・
それだけ浮き沈みの激しい業界であるのは間違いない。

もっともこれは芸能界だけでなくビジネスの業界でも同様だ。
この世界で生き残っていくには、常に新しい商品やサービスを提供し続けなければならない。
顧客に支持されなければ淘汰されるのみ。
それが普遍的な真実である。