最近の事例から。

ある会合で知り合った同じ町内にお住まいのお客様。
パソコンを購入しフレッツ光も引いてあるが、まだインターネットに接続していないので、ゲーム機も含めて無線LANで接続して欲しいとの依頼だった。

訪問先は車で5分とかからない場所。
到着後、早速環境を確認させてもらった。
PCは画面が24インチもある大型の機種で、それにWiFi対応のプリンタも同時に購入、最近加入したフレッツ光に無線で接続したいという事だった。
それ以外にWiiとPS3もお持ちで、これらも併せてネット接続したいという。

今回こちらのお客様が私に作業を依頼されたのには事情がある。
仕事上で付き合いのある市内の電器店から接続設定も含めた形で機器を購入したのだが、無線接続がうまくいかずにこれまで4回も5回も訪問作業しているという。

結論から言えば店主がネット接続に関して知識がなかったというだけの事なのだが、お客様の話を総合すると、販売店として長くやってきているというプライドもあったのか外部に依頼するという対応ができずに自力で解決する事にこだわったために、こういった結果になってしまったようだ。

作業の途中、接続設定を何度も繰り返すうちに、パソコンが正常に作動しなくなってしまい、新品なのに一度リカバリーを行ったという。
お客様には、ウィルスに感染してしまったため初期化が必要だと説明したという事だったが、私の推測では設定に無関係な操作を何度も行った結果OSのコンポーネントを破損してしまったというのが真実ではないかと思う。

私は今までインターネットの接続設定を少なく見積っても1,000回以上行ってきているが、作業中にPCがウィルスに感染した事などただの1度もない。
という事でお客様はその電器店への依頼のあきらめ、私に話をいただいたというのが事の顛末である。

最近の無線機器は、接続が簡単にできる事が強調されているが、今回のように複数の機器を同時に接続しようとする場合、手動での設定が基本であり、無線LANの基本的なしくみを理解しないとどうにもならないはずだ。

餅は餅屋。
一見簡単そうに見える事でも素人と専門家では相当の違いがあるというこの格言は常に生きている。