最近、特に感じる事がある。
それは人生に潜む"落とし穴"についてだ。

例えば、ビジネスであれスポーツであれ学術分野であれ、努力や才能によって他の人と比べて大きな功績を残す人がいる。
そういった人の中には、その事によってメディアから取材を受けたり、あるいはその人を利用して利益を得ようとする人たちからチヤホヤされる人もいる。
その結果、自分は他の人とは違う特別な存在なんだと思い込むようになる。
それが原因で通常ではありえない非常識な行動や違法な行為をしてしまう。
そのために地位から転落したり、自分のおかれた状況を大きく悪化させてしまう。
これが私の考える"人生の落とし穴"だ。

恐らくはあなたの周囲にも、これによって人生を誤ってしまった人は少ないなくと思う。
例えば、私が直接関わってきた企業経営者の中にはこういった人がいた。

・ある中小企業の創業社長。 比較早い段階から業績を順調に伸ばしてきて、その人の器からすれば大きな金銭を手にし、自分は特別な存在なんだと思い込むようになったのか、若い女性と不倫に走り、その結果経営する企業が倒産に追い込まれた。

・やはり小規模企業の創業社長。 自分一人で始めて会社が社員20人以上の規模に成長した事で自分には経営センスがあると思い込んだのか、それまでパートナーとして創業当時から付き合いのあった会社の社長を裏切り、利益を独り占めしようとした。
しかし、売れると見込んだ商品が思いのほか売れずに業績不振に陥り、最後は法人の解散に追い込まれた。

・こちらもやはりとある企業の創業社長。この企業は民家にプレハブを増築したような建物に入っており、傍目には特に成功している経営者にも見えなかったが、経営者本人はセルフイメージが高かったようで、いつも社員に威張りちらしているような人だった。
取得が難しい資格をもっていたようで、それが、"自分は特別"という意識を大きくさせてしまったようだ。
社長という地位によって明らかに違法な手段で人を使っていたりしたが、最後は自分の右腕となる側近も離れていき、社員数人程度の企業規模にまで縮小した。

・東証二部に株式を上場していた企業の経営者。この企業は地元の名門としてその名を轟かせていたが、同族経営であったため必ずしも経営の実力があるとは言えない若い人物が社長に就任。当時バブルの絶頂期という事も重なり、史上最高の利益を出す。
これに有頂天になったのか、その後海外のリゾート開発に手を出して大失敗。後にこの企業が破産に追い込まれることになる最初の原因を作ってしまった。

有名人で薬物事件を起こす人や、薬物でなくても所属事務所とトラブルを起こす人、あるいは非常識な行動をする人などは全てこの"落とし穴"に落ちている人だと思う。

ざっと思いつくだけでもこんな人たちがいる。
落とし穴に落ちた人たち:民主党所属の前首相(脱税)、オリンピックのスキー競技で金メダルを獲得した女性(離婚や周囲とのトラブル)、元グループサウンズのメンバー(薬物)、元テレビ局女性アナウンサー(未成年との飲酒)、有名女優の子息(薬物)、元人気女性グループのメンバー(喫煙)、政権与党の実力者(不正献金疑惑他)などなど。
もちろん挙げれば枚挙にいとまがないほどいくらでもいる。
また、好感度調査で上位に名前がでる某女性芸能人も、非常識な行為をしてしまう事で名前が挙がっている。

一つ言える事は、どの段階でこの穴に落ちるかで、その人の器が測れるという事だ。
一人で始めた会社の売上が5,000万円になった時点で落ちるのか、3億円になった時点で落ちるのか、それとも東証一部に上場しても落ちないのか。
その意味では、今まで私が関わってきた経営者たちはいずれも小物だったと言えるかもしれない。