以前、東京にあるサポート専門会社の仕事をしていた時の話を書いてみます。

そのお客様はテレビ通販でパソコンを購入し、同時にインターネットの回線変更とプロバイダの申し込みを行いました。
その通販会社から依頼をうけたサポート会社が回線の手配などを行い、群馬県在住の私が現地に訪問して作業をしたという訳です。

このお客様の場合、同じ敷地に両親の家とご自身の家の2棟が10m程離れて建っていて、両親の家の電話回線をISDNに変更し、そこから無線でお客様の家まで電波を飛ばす という特殊な接続方法をご希望でした。

回線がADSLなら無線LANを使って別棟に飛ばしてもある程度の速度で使える場合がありますが、今回はISDNなので無線LANが使えず、Bluetoothという電波がかなり弱いタイプの無線機器の使用となりました。

本来、こういった特殊な接続を行おうとする場合、事前に現地の状況、つまり家の配置や距離などを確認した上で間違いなく使えるかを調査しなければ依頼を受ける事はできないはずです。

にも関わらず、無線だからこの機器を使うんだという単純な発想で使える裏づけもない機器構成での作業を平気で私に依頼してくるのは無責任なやり方だと言えます。

事実このお客様の場合、正常に接続作業を行った結果、電波が届いていた事は確認できましたが、それは減衰した非常に弱い電波であり、速度が遅くて事実上全く使い物にならない状態でした。

都内にあり、上場企業の子会社や関連会社だから技術力は高いだろう と知らない人は思ってしまいますが、その実態はこの程度。

さらには、こういった会社に最初に依頼してしまうと、トラブルが発生するたびに東京に連絡しなければならず、仮にその後トラブルになって訪問を依頼するとすれば、1回あたり数万円かかってしまいます。

それより、同じ作業を依頼するなら地元密着型で個人経営の無名な業者でも高い豊富な経験と高い技術力をもったところに依頼するべきではないでしょうか?