ITコンサルタント オフィスハピネス

1999年からIT・パソコン機器の技術支援事業を行っています。 2023年で創業から24年を迎えます。 これまで10,000件以上の案件に対応してきました。 群馬県、埼玉県、栃木県なら訪問でのサポートを、それ以外はオンラインや遠隔操作にて問題解決しています。

2012年06月

群馬県でパソコン技術支援を行っている業者です。

個人及び20人以下の規模の企業・法人様を対象としてサービスを提供しています。

コンピュータ機器の導入・入替作業・修理やトラブル解決などが得意です。。

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TEL 0270-24-6253

携帯 090-8490-5606

後閑克己

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形を変えた振り込め詐欺

残念な事に、このところまた振り込め詐欺の被害が増加してしまっているようだ。
街中のポスターや新聞・放送なども活用して振り込む前に確認するよう啓発が行われているが、犯罪者集団も次々と新しい手法を考案してきているようで、従来存在しなかった、または聞いた事がない内容の話を真に受けて被害に逢ってしまう人が後を絶たない。

実は私の身近な人がどうもその新手の手法の被害に逢ってしまっているようなのだ。
どのようなきっかけがあったのか詳しい事は把握していないが、ある企業(仮にC社とします)の将来必ず値上がりするという未公開株、及び高い年利を謳った投資話に乗せられてまとまった金額を振り込んでしまったようだ。

私は一度その方に同行してC社を訪ねた事もある。
かなり以前の事なのだがその時の状況は比較的鮮明に記憶している。
その段階で、その方がC社に投資をしているという事実は聞かされていたが、雑居ビルの2階にあった30坪程度の事務所で、私のその時の印象では何か高い技術を持っているどころか企業としての営業実態があるのかも疑問に感じた。

数年前、そのC社が "全く新しい" と主張する製品を開発・販売すると発表した。
これまで世の中に存在していない小型の情報端末だという。
画面を直接タッチして操作する事や、定型文のメールを指定した宛先に送れるのでパソコンに詳しくない高齢者でも使いやすく設計したというのがC社の発表だった。

"いかにも"という内容である。
ITなどの知識がない高齢者が魅力を感じるであろう製品を発表する事で出資者に対して新たな投資を促した事は明白だった。

通常企業が新製品を発表する場合、当然の事ながら発売日を併せて発表する。
それがなければいつ入手できるのかが分からず消費者が行動を起こす事ができないため、発表する事自体に意味がないからだ。
ところが、C社はいつ販売を開始するのかを明らかにしないどころか、発表の内容を次々と変えてきた。

その頃、市場ではiPadを始めとするタブレット製品が登場してきており、そういった製品の開発・販売実績が全くないC社が同等の製品を市場に送り出せる見込みが全くないのは、業界の専門家でなくても少し考えれば分かる事であった。
結局発表から3年近く引っ張った挙句、C社は先に発表した製品の製造販売を断念したと発表したようだ。

比較的お金を持っていて、かつ老後の資金が不安でそれを増やしたいを思っている年配者を狙って、在りもしないプロジェクトをあたかも存在するかのように発表し、その企業が何か画期的な製品を発売するかのように誤認させ、高金利の投資を募り、集められるだけのお金を集め、そして製品の発売を引っ張れるだけ引っ張れば投資した人はやがてこの世を去っていく
私はC社のS社長が個人的にこのシナリオを考案したとは思えない。
恐らく裏で糸を引いている人物または集団があるのではないかと思う。

この話はまだ続きがあるのだが、長くなるので今日はこの辺で。
私の知り合いの方は、社名も個人名も明らかにした上で詐欺を行うなんてあり得ないとの思い込みからお金を投じてしまったようだが、まさにこれが、"新しい振り込め詐欺" である。

いずれにしろ、世の中に "努力の要らない"うまい話はない、これが大原則である事は間違いない。

当たり前の事を当たり前に

先日、とある企業が破産宣告を受けた事を報道で知った。
そこは以前取引のあった企業で、具体的には私が仕事を頂いていた会社だった。
報道を聞いて、さもありなんという印象を受けた。
なぜなら、取引があった時から、私の常識では考えられない、あまりにお粗末なやり方をしていたからだ。

ある日の午前。
私は指示を受けてある得意先の事務所を訪問しようとしていた。
そこに設置されているパソコンのメンテナンス作業をその企業から依頼されたのだ。
作業を開始する前に、その旨を依頼元に電話連絡する事になっていたため、私は指定された番号に電話をかけた。

相手:はい、○○(企業名)です。

私:おはようございます。後閑といいます。これから加藤商事様の作業を開始します。

相手:え、何さんですか?

私:本日加藤商事様の作業を行う後閑です。

相手:ん?サトウ様ですか?

私:サトウではなく、訪問先が加藤商事さまです。

(会話はさらに続く)

驚くなかれ、その組織は業務開始報告を入れる旨の指示をしておきながら、それを受ける担当の人物に何も話が通っていないのである。
こういった状況になる事自体、私にとって全く信じがたい事だった。
本日の作業予定一覧表を作成し、それを電話の前においておけば、誰が電話を取ってもこんなお粗末な対応にはならないはずだ。
それをやるのが当たり前である。
ところが、その企業はその当たり前の事をしていなかった。
結果、破産に至った。

当たり前の事を当たり前に行う。
これができていない組織は未来がない。
どんな時でも基本に忠実に仕事をしたいものだと思う。
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